教育研究上の目的・ポリシー

教育研究上の目的・ポリシー

教育研究上の目的

医学部

本学部は、「人の健康と福祉の増進」という医学の使命を達成するための人材を組織的に養成する。 
 

医学科

医学に関する知識・技術の教育を基盤にし、医の倫理に徹し、旺盛な探求心を有する医療及び医科学研究に携わる人材を組織的に養成する。

 

ディプロマポリシー

教育の目的

医学部医学科は、 医学に関する知識・技術の教育を通して、 医の倫理に徹し、 旺盛な探究心を有する医師および医科学研究者を育成することを目的とする。創始以来約100年の伝統に培われた医学科の教育・研究の成果として、 世界の医学界に誇る数多くの研究業績がある。またその名声により遠近を問わず広く一般患者に利用されている大学病院は、より高度な医療と社会福祉の実現に向かって全力をはらっている。

医師・医学者には自然科学者としての適性が求められる一方、 病気と闘う患者に寄り添うよき援助者であることも求められる。さらに医師の判断は患者の人生に大きな影響を与える可能性がある。医学部医学科での教育・研究は、 専門性の修得ばかりではなく、広く深く人間についての洞察を重ねることへとつながる。

「人の健康と福祉の増進」という医学の使命を達成するための多様な人材を育成することが目的であり、本学科所定の課程を修め、下記の学修目標を達成した者に、学士(医学)を授与する。

参照基準

学修目標

A.主体的な学び・協働

A-1. 生涯学習能力
  • 深い専門的知識と豊かな教養を背景とし、自ら問題を見出し、創造的・批判的 に吟味・検討することができる。
A-2. 生涯学習能力
  • 多様な知の交流を行い、他者と協働し問題解決にあたることができる。
A-3. 生涯学習能力
  • 医学・医療の発展に寄与するために、絶えず自らを省察し、多職種と連携しな がら生涯にわたって学び続けることができる。
A-4. 生涯学習能力
  • 英語をはじめとした異なる言語で、医学・医療を理解し、自らの考えを表現で きる。

B.知識・理解

B-1. 医学知識
  • 生体の構造と機能の基本原理を理解し、説明できる。
B-2. 医学知識
  • 広く生命現象の解明ならびに疾患の病因・病理・病態の解明に必要な研究につ いて理解し、説明できる。
B-3. 医学知識
  • 個体の反応、病因と病態およびその診断と治療について理解し、説明できる。

C. 能力

C-1. 診療技術
  • 指導医の指導の下で基本的な診療(医療面接、臨床推論、診療録記載、臨床判 断、身体診察、基本的臨床手技)を実施できる。
C-2-1. 科学的探究心
  • 他者の医学・生物学的プレゼンテーションを理解し、科学的・批判的に検討 し、討論をすることができる。
C-2-2. 科学的探究心
  • 医学知見を批判的に吟味することができる。
C-2-3. 科学的探究心
  • 医学・医療をさらに進歩させるために、医学研究に取り組むことができる。

D. 実践(実践的な場面での知識・理解の活用)

D-1. 医療安全
  • システムとしての安全文化を理解し、指導医の指導の下に患者安全策を実施で きる。
D-2. チーム医療
  • (A-2を更に発展させて、)患者中心の医療を実践するため、診療チームの一 員として参加できる。
D-3. コミュニケーション
  • 患者・家族と心理・社会的背景に配慮しながら良好な関係を築くことができ る。
D-4. 地域・国際社会への貢献
  • 福祉・介護・保健・医療制度の現状も含めて社会と医学の関わりを理解し、説 明できる。
D-5. 地域・国際社会への貢献
  • 地域医療の現状及び国際的な保健・医療の課題を理解し、貢献する意欲を持つ ことができる。
D-6. 医師・研究者としての使命感と倫理観
  • 社会で求められる医師・研究者としての役割・責任を自覚し、高い倫理観を持 って日々の学習・実践に臨むことができる。

カリキュラムポリシー

 ディプロマ・ポリシーを達成するために、別表(カリキュラム・マップ)の通り、教育課程を編成する。

アクティブラーニングを重視する科目(基幹教育セミナー、課題協学)、ICT国際社会に必要な能力の向上を目指す科目(サイバーセキュリティー基礎論)、教養としての言語運用能力習得と異文化理解を目指す科目(学術英語、初修外国語)、専攻教育を通して英語力習得を目指す科目(専門英語)、専攻教育につながる基礎的知識と様々な分野の思考法を学ぶ科目(文系ディシプリン、理系ディシプリン)、ライフスキルの向上を目指す科目(健康・スポーツ)、多様な知識の獲得と学びの深化を目指す科目(総合、高年次基幹教育科目)などの基幹教育科目を通して、「主体的な学び・協働」を培う。

 その基盤の上に、講義型/演習/実験/実習及びシミュレーションの基礎・臨床科目を通してディプロマ・ポリシーに記載された学修目標を目指す。

【継続的なカリキュラム見直しの仕組み(内部質保証)】

カリキュラムは、3つのフェーズに区分して運用する。第1フェーズ(1年)は、基礎的な学びの姿勢を習得する導入期、第2フェーズ(2年~4年)は、基礎医学・臨床医学の知識及びその活用力、基本的臨床技能を習得する「基礎・発展」期、第3フェーズ(5年~6年)は、基礎・臨床知識・能力の統合に取り組む「統合」期と位置付ける。

 学修目標の達成度は、それぞれのフェーズの終盤に、以下の方針(アセスメント・プラン)に基づいて評価し、その評価結果に基づいて、授業科目内の教授方法や授業科目の配置等の改善の必要がないかを「カリキュラム検討委員会(仮称)」において検討することで、教学マネージメントを推進する。

《アセスメント・プラン》

  • 「導入」期の評価:学生の成績評価を総合的に精査する。
  • 「基礎・発展」期の評価:学生の授業成績及び、CBT (Computer Based Testing)、Pre-CC OSCE (Pre-Clinical Clerkship Objective Structured Clinical Examination)の成績で総合的に評価する。
  • 「統合」期の評価:配属先臨床科からの成績、卒業試験およびPost-CC OSCE (Post-Clinical Clerkship Objective Structured Clinical Examination)それぞれの成績を総合的に評価する。

アドミッションポリシー

求める学生像

(全学共通)

 国立大学法人九州大学では、本学教育憲章の理念と目的を達成するために、高等学校などにおける基礎的教科・科目の普遍的履修を基盤とし、大学における総合的な教養教育や専門基礎教育を受け、自ら学ぶ姿勢を身に付け、さらに進んで自ら問いを立て、創造的・批判的に吟味・検討し、他者と協働し、幅広い視野で問題解決にあたる力を持つアクティブ・ラーナーへと成長する学生を求めている。

(部局固有)

 その中で、医学科では以下の学生を求める。 医師の仕事は、非常に幅広く、基礎の研究者から臨床医まで選択肢も多い中で、最も大切なことは弱い立場の患者さんの味方となり、病気に苦しんでいる患者さんを助けることである。単に受験学力が高いから医学部に入学するのではなく、医師としてあるいは医科学分野の研究者として活躍するに十分な能力と素質をもち、明確な目的意識をもった学生を望んでいる。

 人間で最も大切なことは、「生きがいを持ち人間らしく生きること」である。命に直接関係するような病気を持っている患者さんは、ややもすると、この「生きがい」をなくし、生きる喜び、生きる目標を失っている。このような人達に優しい救いの手をさしのべることができる人間味あふれる学生を求めている。

求める学生像と学力3要素との関係

①知識・技能:人間で最も大切なことは、「生きがいを持ち人間らしく生きること」である。命に直接関係するような病気を持っている患者さんは、ややもすると、この「生きがい」をなくし、生きる喜び、生きる目標を失っている。このような人達に優しい救いの手をさしのべることができる人間味あふれる学生を求めている。

②思考力・判断力・表現力などの能力:多面的に考え、客観的に批判し、自分の言葉で人に伝える資質。医学知識を習得し、臨床に応用するために努力を惜しまない姿勢。

③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度:医師としてあるいは医科学分野の研究者として活躍することへの強い関心、多様性を尊重する態度、異なる考えに共感する姿勢。多職種と協働して医療を提供しようという意欲。患者・家族から求められている医療を真摯に提供しようとする意欲。新しい医学を創造・発展しようとする意欲。

入学者選抜方法との関係

選抜方法に関する別表
  ①知識・技能: ②思考力・判断力・表現力
などの能力:
③主体性を持って多様な
人々と協働して学ぶ態度:
一般選抜
(前期)
大学入学共通テスト
個別学力検査
個別学力検査
個別面接
調査書
志望理由書
個別面接
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