学生生活

2023年09月25日

その他

廣松 真季さん(医学科4年生)の研究成果が「Annals of Surgical Oncology」に掲載

医学科4年 廣松 真季さんの論文が「Annals of Surgical Oncology」に掲載されました。

〇 論文名:
Transferrin receptor is associated with sensitivity to ferroptosis inducers in hepatocellular carcinoma
〇 雑誌名:
Annals of Surgical Oncology
〇 著者名:
Maki Hiromatsu, Katsuya Toshida, Shinji Itoh, Noboru Harada, Kenichi Kohashi, 
Yoshinao Oda, Tomoharu Yoshizumi
〇 DOI:
10.1245/s10434-023-14053-7

九州大学大学院 消化器・総合外科の研究室で吉住先生、伊藤先生、利田先生にご指導して頂いて取り組んだ研究が、Annals of Surgical Oncologyという雑誌に掲載されることとなりました。

私は3年生の研究室配属で消化器・総合外科 肝臓グループで研究活動をしました。初めてのことで、最初は基本的な手技や機器の使い 方も分からず難しかったのですが、徐々に新しいことを学ぶ喜びや未知の可能性を模索する面白さを感じました。配属期間中に行った免疫組織化学染色で、鉄の取り込みに関係するトランスフェリン受容体の発現と肝細胞癌患者の予後に有意な相関が認められたことから、期間を延⻑させてもらい肝細胞癌におけるトランスフェリン受容体の発現と分子標的薬の感受性についての細胞実験を行いました。1週間ごとに計画を立て必要な分の細胞を培養して実験を行うため、濃度を間違えたり培養細胞が汚染したりした時はその1週間が無駄になってしまいます。最初は何度も失敗し落ち込むこともありましたが、先生方のサポートのおかげで少しずつ成果を得ることができました。また、実験手技だけでなく統計解析ソフトを使ったデータ解析や統計の考え方もご指導して頂きました。実験自体は楽しいのですが、その後のデータの処理に多くの時間と労力がいるのだと分かり、統計学に興味を持つきっかけにもなりました。研究の成果を英語の論文にすることもとても難しかったです。試行錯誤を繰り返してなんとか形にできた時は大変嬉しく、これまで感じたことのないくらいの達成感を得ることができました。

研究活動を通して、研究の難しさや大変な忍耐がいること、時にスピードが必要なこと、そしてそれ以上に成果が得られた時の嬉しさを知ることができました。この経験を通して、将来は臨床だけでなく、研究にも携われるような医師になりたいという思いが強まりました。

このような貴重な機会を学生のうちに頂けたのは大変ありがたく、お世話になった先生方に感謝の思いでいっぱいです。最後になりますが、吉住先生、伊藤先生、利田先生をはじめ、温かく見守ってくださった消化器・総合外科の先生方に心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。


Interview

Q1.研究を始めたきっかけ
3年生の研究室配属
Q2.研究テーマを決めた理由
研究室配属のときに取り組んだテーマの続きだったため
Q3.今後の研究希望
医師として臨床だけでなく、研究にも携われるようになりたい
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