学生生活

2013年06月19日

国際・留学

平成24年度 シリコンバレー英語研修プログラム(SVEP)

 平成19年度にモントレー国際学院Monterey Institute of International Studiesでの語学研修として始まった「九大生のためのビジネス英語&理工系英語サマースクール」に、平成20年度から医学部の学生が参加するようになり、平成21年度には研修場所を九州大学の交流協定締結校であるサンノゼ州立大学San Jose State Universityに移し、名称も新たに「シリコンバレー英語研修プログラム(SVEP)」となった。サンノゼ州立大学は1857年にカリフォルニア師範学校として設立された伝統校であり、世界の技術の最先端を行くシリコンバレーという恵まれた環境を活かし、シリコンバレーに集結する多くのベンチャー企業等に優秀な人材を供給している優れた大学である。
 SVEPとして再スタートして4年目にあたる平成24年度は、医学科1年生5名、保健学科2年生1名の合計6名が医学部から参加した。学習内容はチュートリアル方式を取り入れた実務英語の学習であり、授業期間は夏休みを利用して、2012年8月27日(月)~9月21日(金) の4週間に渡って実施された。例年通り参加した学生全員による「報告書」を作成中であるが、現時点でこの研修を通しての感想文を寄せてきた6名の分を「報告書」に先だって「学士鍋」に寄稿することになった。医学部同窓会にはこれまで継続的に財政的な支援をいただいてきた。感謝の意を表すると共に、学生達の活動の報告とさせていただきたい。
 最後に海外での人種や国を越えた愛情を感じる語学研修を実施していただいている九州大学カルフォルニアオフィスの松尾所長、アドバイザーの皆さん、国際交流部の方々、医学学生係職員の方、また、今回の米国でのホストファミリーに厚く感謝申し上げます。

基礎放射線医学分野教授
續 輝久
 

留学全体を通して
医学科1年 山本 瑛裕

 
サンフランシスコ国際空港にて
 SVEPに参加して、伝えたくても英語で何と言ったらいいかわからない、という場面があったので、英会話の難しさを痛感しました。今回の研修を通して、アメリカ在住の友達ができたので、彼らと英語でスムーズにコミュニケーションをとれるように、英語力をさらに磨きたいと思うようになりました。
 SVEP全体を通して、アメリカ滞在という住み慣れた日本を離れて初めて、日本人なのに日本について知らないことがいかに多いかを恥ずかしい感情とともに痛感しました。アメリカにいる人からしてみれば、日本人は日本のことなら何でも知っているものだと認識するでしょう。日本に興味がある人ならば、側に居る日本人に色々と尋ねてみたくなるかもしれません。それなのに日本人が日本のことについてあまり知らなければ、それは驚きであろうと思います。今回のアメリカ滞在で、日本について、特に、政治・経済・歴史などを、日本人としてきちんと知っておくべきだと思いました。また、SVEP参加者には志が高い人が多く、既にアメリカの大学院に行くことを考えている人、アジアの国に交換留学することを具体的に考えている人など、学習への意欲にあふれていました。こういうSVEPの仲間には、本当にいい刺激を受けました。
 また、アメリカで働いている日本人の方々の講義では、国外から見た日本の特徴についてそれぞれが話してくださいました。SVEPに参加するまでは、僕は他の国のことはおろか、日本のことにさえもある意味無関心でした。自分の将来のことだけを考えていけばいいと思っていましたが、一人の人間として、国際的な事柄にも関心をもち、理解を深めていかなければならないと感じるようになりました。
 SVEPを通して、単に海外旅行するだけでは得られない貴重な経験を得ました。この経験はこれからの人生設計に活かしていきたいと思います。
留学全体を通して
医学科1年 廣瀬華子

 この留学に参加した理由はまず英語力の向上のためでした。英語に囲まれた生活をして、英語力を上げられるのではないかと思ったためです。もう一つの理由は、アメリカの文化などに触れることで自分の視野を広げたいということでした。この1年の間に何かしようと思ったときにこのSVEPを勧められました。
 SVEPのいいところは様々な学部の学生が参加していることです。工学部や経済学部、文学部など本当に色々な学部の学生が参加しており、同じ九州大学の学生でありながらあまり他学部と交流がない私にとって、その人たちと話をするのはとても新鮮でした。

 平日の授業も英語力別に分けられたクラスで受けることができ、実際英語を鍛えるのには効果的な授業だと思います。放課後には大学のイベントに参加することもあり、サンノゼ大学の学生と交流することができました。フィールドトリップでは有名なIT企業や研究所を訪問し、特に医療用ロボットのダ・ヴィンチを製造しているIntuitive Surgical社の訪問では実際にダ・ヴィンチを操作させてもらうというめったにない体験をさせてもらいました。このような経験を通して、自分の視野は以前よりもぐんと広がったと思います。


サンノゼ州立大学にて

Field Tripにおける Intel訪問

手術支援ロボット ダ・ヴィンチ

 また、ホストマザーのLoriや彼女の家族たちとの生活も、この留学での大きな経験になりました。彼女たちとの会話は、初めて本格的にネイティブと会話をする私にはとても刺激的で、彼女たちのおかげで楽しい毎日を過ごすことができました。またLoriの孫たちとはゲームをしたり宿題をしたりと面白い体験をさせてもらいました。またおいしい料理をふるまってくれたり、週末の計画を一緒に練ってくれたりと本当に私達を気遣ってくれたLoriに感謝しています。
 またSVEPを企画しているカルフォルニアオフィスの方のサポートも良く、授業の相談から買い物の相談までしてしまったくらいです。松尾所長さんやスタッフの人たちのサポートがなければ、こんなに充実した留学はなかったと思います。実際、このSVEPに参加して良かったと思います。アメリカに着いた当初は日本と全く違う環境に慣れず、どうなることかと思っていましたが、新しく出会った友人や先生、ホストファミリーのみんなのおかげでとても充実した4週間が過ごせました。また、自分が思っていたよりもたくさんのことを体験できました。もちろん英語力をつけるという点でもこの留学はとても良かったです。一方で自分の英語力のなさを痛感でき、新たな目標を設けることができました。しかしそれだけでなく、大学生のうちに自分自身でアメリカの文化や技術に触れるというめったにない経験をこの留学ですることができました。
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