お知らせ

2011.08.19

仁済(インジェ)大学国際交流参加者募集【九大医学科生対象】

 九州大学医学部医学科では、韓国の3大学と学生交換交流を実施しており、今回は3年生以上の在学生を対象に、平成24年2月から3月にかけて実施される仁済(インジェ)大学への短期留学について募集します。
 Native speakerではない学生同士の英語によるコミュニケーションは、心理的な言葉の壁も低く、また異文化圏での実習経験は、国際的視野と見聞を広げるにに大変有意義であり、その後の人生に大きく影響するものです。
 同窓会の後援もあり、通常より負担も軽く参加することが出来ます。
この機会に、自分の可能性を広げてみてはいかがでしょうか。

 募集人員  5名
 対象者  九州大学医学部医学科 3年生以上(2度目もOK)
 期間  1週間(平成24年2月27日~3月2日)
 宿泊  学生寄宿舎(希望すればホームステイも可)
 参加費  1万5千円 ※旅費、宿泊費の負担はありません。
 内容  PBL (problem-based learning)実習
 募集期間  平成23年9月1日~10月31日
 申込先  九州大学医系学部等事務部 学務課医学学生係
     092-642-6020/092-642-6021
     e-mail: ijgigakuka(a)jimu.kyushu-u.ac.jp
          ※(a)を@に読み替え
 問合せ先  臨床検査医学 康教授 
    内線:5748
    e-mail: kang(a)mailserver.med.kyushu-u.ac.jp
    ※(a)を@に読み替え

   参加者の声
   
   
   
     
阿部さんのスケジュール
平成22年度参加
医学科4年 阿部 巧

 私は3年生の春休みを利用して、3月13日~19日の期間で仁済大学を訪問し、仁済大学医学部の2年生(日本の4年生に相当)の学生達とともにPBL(problem - based learning)をメインに、それに加えて生理学実習などを受講してきました。仁済大学は本学が郊外にありますが、医学部は釜山港から地下鉄で20分程度のところに病院を持っていて、九州大学と似たような境遇に驚いたことを覚えています。

日本では感じられない雰囲気に初めは圧倒

 PBLとは1グループ5~6人でそれぞれが症例から患者の病態を推測し、種々の検査結果を照らし合わせて確定診断をつけ治療するまでの過程を討論するという臨床に近い学習法で、主に学生主体で行われます。このPBLを通して私が一番驚かされたことは、各々が自分の意思を伝えようとする仁済大学の学生達の熱意です。意思疎通はすべて英語で行われましたが、お互い自国の言葉ではないため上手く伝わらない場面も少なくありませんでした。しかし彼らは、討論の時は自分の考えが正しいかどうか、正しい英語を使えているかどうかを気にするのではなく、それぞれが自分の考えを堂々と発言することに意味があるというスタンスで、日本では感じられない雰囲気に初めは圧倒されてしまいました。自分の考えを伝えてこそ討論ができるものだ、という当たり前のことですがそのことを気づかされ、おかげで自分もどんどん発言しようという気持ちになれて、非常に良い環境で意見をぶつけ合うことができました。


意識が時間を無駄にしない行動に

 また学生達は遊ぶ時と勉強する時をしっかりメリハリをつけてやっていた印象を受けました。毎日夜中まで、時には朝方まで飲みに行くか街に遊びに行っていましたが、翌日朝9時には皆大学で座って講義を受けています。韓国では日本と違ってほとんどの学生はバイトをしていないそうです。その分両親に対して、大学に行かせてもらっている、勉強する時間、遊ぶ時間をもらっているという意識が強く、こういった意識が時間を無駄にしない行動に繋がっているのだなと感心させられました。


このような機会は本当に貴重

 今回仁済大学への訪問は私1人で参加したため比較的自由な行動ができ、偶然プログラムにはなかった解剖実習に参加させてもらうこともできました。少しホルマリンのきつい大きくない部屋で、献体1体につき8人ほどで行われていて、学生達はネッタ―を片手に必死に神経や筋肉を出しているのを見て、自分が2年生の時にやった解剖が思い出されて懐かしい気持ちでした。3年後期から臨床の講義が始まり、様々な疾患とそれに関連する病態を学んでいて今更ながら解剖の知識の重要性を感じていたので、このような機会は本当に貴重なものでした。


国際交流で得られたものは大きく

 ほんの1週間という短い期間でしたが、今回の国際交流で得られたものは大きく、また強く印象に残っています。本当に仁済大学の学生達は快く迎え入れてくれ、ここには書ききれないほどの経験をさせて頂きました。仁済大学の先生方とお話しする機会もあり、美味しいサムゲタンを食べながら色々なお話を聞かせて頂きました。このような貴重な機会を与えて下さった臨床検査医学分野の康教授や後援して下さっている同窓会をはじめとする先生方、お世話になった全ての人にこの場を借りて感謝を述べたいと思います。本当にありがとうございました。
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